漁岳

漁岳は「いざりだけ」と読みます。
湖に滑り込むスキー、なんだかそれだけでワクワクします。
あとは田沢湖、青木湖、琵琶湖などが思い浮かびます。
北海道の山々いってみたいところはたくさんあるのですが、なかなか足を運ぶのが大変です。
やはり定住してしまうしかないのでしょうか?


湖へ春のシュプール 札幌近郊・漁岳で山スキー

 【恵庭】眼下の支笏湖に向かって描く春のシュプール-。暖かい日差しを浴び雪解けが進む札幌近郊の漁岳(一、三一八メートル)が、山スキーヤーでにぎわっている。

 恵庭、札幌、千歳各市の市境に位置し、支笏湖と周囲の山並み、凍りついたオコタンペ湖などを一望できる山。この時期は雪がしまって登りやすいため、多くの登山者が山スキーなどで訪れる。札幌からの登山者は「この山は登山道が無いので、この時期が一番いい」と話す。

 登山口から三時間かけて尾根筋を登り、最後の急斜面を登りつめると山頂。山スキーヤーは、少し雪質が重くなった斜面を、青い支笏湖の湖面に向かって風を切って滑り降りていた。春山スキーは四月下旬ごろまで滑ることができる。

北海道新聞(03/31 15:43)

那須茶臼岳雪崩遭難 

那須で雪崩の事故がありました。
慰霊登山だったようですが、遭難を繰り返してしまったことが何よりも悔やまれます。
木があるところで雪崩れはおこらないというのはまったくの迷信です。それに晴天が続いた後のまとまった積雪では新雪が非常に滑りやすい兆候にあります。風速35メートルと言えば歩くのも大変な風です。大荒れの天候で山に行かなければならなかった理由と?やはり月命日に線香と花を手向けたいということだったのでしょうが、その思いは山に登らなくても届くはずです。

茶臼岳遭難 雪崩、5人巻き込む
風速35メートル 慰霊登山も「無謀」の声

 茶臼岳(1915メートル)で2日に発生した雪崩に5人の登山パーティーが巻き込まれ、1人が死亡した。5人は、今年1月に遭難死した仲間の慰霊登山の最中だった。繰り返された山岳遭難の悲劇。当時は大荒れの天候で、地元関係者からは「なぜ無理に山へ向かったのか」と無念の声が上がった。

      ◇発生状況◇

 雪崩が発生したのは午後2時半ごろ。茶臼岳の北側斜面を5人が登山中に巻き込まれ、4人は自力で脱け出したが、茨城県牛久市、無職Hさん(59)が生き埋めになった。那須塩原署員、山岳救助隊ら計6人で3時間半後に救出したが、午後9時半に死亡が確認された。


 けがをして病院に運ばれた東京都世田谷区、無職Aさん(38)によると、5人が1列で歩いていると、左側から幅約10メートルの雪崩が発生。先頭にいた足立さんは、2本の立ち木にぶつかった後、木に引っかかって止まった。亡くなったHさんは3番目を歩いていて、沢の方に流されていったという。Aさんは「あっという間でどうすることも出来なかった。初めての体験で怖かった」と振り返る。

 救助された那須塩原市埼玉、旅館経営Tさん(69)によると、風が強く、目的地まで残り300メートル地点で打ち切ろうとしたところで雪崩に巻き込まれた。「何が起こったのかわからなかった」

 雪崩は幅10メートル、長さ60~70メートル。現場は木が多くあり、Tさんは「あんなに木があるところでは雪崩は起こらないはず。今年は雨が多く、雪は下の方が固まっていたようだ」と、表層雪崩の可能性を示唆する。

       ◇月命日◇

 5人は登山仲間で、Tさんの経営する旅館に、横浜市港南区、無職Mさん(74)らほかの4人がかつて働いていた。1月に遭難死した東京都福生市、会社員TGさん(当時53歳)も旅館で仕事をしていたことがあり、5人は「4月になったら山に登ろう」と計画していたという。

 Tさんは「TGさんの(毎月の)命日だったので、線香と花、水を持って亡くなった現場を目指していた」と説明した。

       ◇悪条件◇

 一方、地元関係者からは、「最近では一番の悪天候だったのに登山するなんて無謀だ」と厳しい声も上がった。那須ロープウエイによると、茶臼岳付近は1日午後から雪が降り始め、2日朝は約30センチの積雪。強風も重なり、瞬間風速は午後3時過ぎで35メートル。大丸温泉近くの旅館の経営者は(75)は「ここに50年住んでいるが4月でこんなに悪天候なのは初めて」と話した。

 ある救助関係者は「TGさんは真冬に1人で登山して遭難し、今回も悪天候だった。過信が招いた無謀な登山だったのではないか」と厳しく指摘した。Tさんは、慰霊登山が新たな悲劇を生んだことについて「今は何とも言えない」と言葉を詰まらせた。

(2009年4月3日 読売新聞)