プレート

今や常識となっているが、昔は板にビンディングはじかづけだった。板の幅より広いビンディングはあまり角づけが強いと雪面にひっかかる。固い雪面だとはじかれる。当初はそれを解消するため5mmとか10mmの高さだったが、段々エスカレートしていった。高下駄を履いた牛若丸の登場だ。まな板を切って重ねて作ったりもした。レースでは規定されている。

ウェッジ

ビンディングに入れる楔。ソールのアーチを考慮して(特に使い込んだ靴)前コバのストレス軽減のために使う。滑りにシビアな人は違和感があるかも。逆にヒールピースを高くしたりもした。

モルゲダールの小屋

と言うとさらに限定される。それはオベルボと呼ばれるソンドレ=ノルハイムが産声をあげたところ。それはテレマークの産声でもある。村の一番奥、山腹を登って行ったところにその小屋はある。

モルゲダール

この名前を知ったのは妙高のテレマークの老舗。雪がつもったログハウスの窓から漏れるやわらかな灯。中からは夜な夜なテレマークスキーヤー(飲兵衛)が集う。
ようやく訪れたあこがれの地。テレマーク地方の山深くひっそりとその村は佇んでいる。耳をすませばテレマーカーの笑い声がどこからともなく聞こえでくる。

ノルウェー

北の国。細長い国。白夜の国。オーロラの国。バイキングの国。福祉国家。そして、テレマークスキーのふるさと。

テレマークスキー

定義づけが難しい。テレマーク地方で発達したスキー技術またはスキーのこと。雪の上を歩いて登って滑って飛んで、生活の道具であり、遊びの道具。スポーツであり、文化。僕の人生と共にあるもの。

テレマーク

ノルウェーの地方の名前。南の方。19の県(fylke)の8番目。県庁所在地はシーエン (Skien)。Skiという地名もある(そうスキーの語源!ノルウェー語でまっすぐな板の意)。面積は15,299 km²、日本で一番小さい香川県は1,875.km²。あちこちにテレマークという文字を見るだけでうれしくなってしまう。そのはずれの静かな森の中にモルゲダールの村がある。1日数本バスがあります。

75mm

言わずと知れたNordic Norm
いや、最近だと忘れてしまいそうだ。3ピン?なんのこと?見たこともないなんてことになりかねない。いい加減な僕は穴を6つにも9つにもした。それでも平気で滑っていた。逆に履いてさえも!
R社のはすぐ曲げた。B社のは固くて履くのに一苦労。

ストック

英語ではポール、フランス語ではバトンです。いやというほど曲げました。折りました。踏みました。しかしこの5年以上は損傷なしです。おかげで古いのを使っています。昔は登りでも折りました。伸縮式はつなぎめが弱点です。カーボンはぱっきりいきます。

シール

やっぱりモヘアがよいです。ちびてのりが黒く汚れたシールは腐ったワカメと評されました。今どきどきのはスキーごとに買わなきゃいけないのか、しかもかさばって仕方がないし、上着のポッケにいれて身軽に歩き回ってたのが懐かしいです。切り流し派です。極低温下ではノリの手入れがものを言います。いつもガムテでぐるぐるまきにしているような。液体リムーバは最悪でした。電気ゴテはよろしいです。シートグルーがむらなくきれいに仕上がります。

クライミングサポート

革靴の時は、全く必要性を感じなかった。足首を柔軟に使ってシールをきかせる感じがたまりません。プラ靴だとやっぱり急登するときに楽です。ちゃんとスキーに圧をかけられてるかは不安ですが…斜度が緩くなってくるとじゃまです。重いザックを背負って上げ下げするのは面倒です。たまに肩がつりそうになります。戻し忘れて滑り始めてしまった前傾でつっこんでいく感じがたまりません。

インナー

腐っていました。ヒールに穴が空き、シェルが足にあたっていました。それは豆ができても当然です。ヒビ割れも激しく、靴下も染色されます。臭いは…
オリジナルのインナーを入れました。カフが高くて歩きづらいし、フィット感がイマイチだったのに、壊れたインナーの足入れ感は長靴のようです。もっとも最近はバックルも締めないし、足元はアバウトです。もちろん滑りも!

ワクシング

靴に油を塗っている時間が好きだ。一日を振り返り、次なる山に思いをはせる。ワクシングもしかり。今日のシュプール、そして明日の雪。道具を労り、手入れをする。ゆるぎない信頼。

体重計

以前は、減ることはあっても増えることはなかった。特別なトレーニングなしでも体はできていた。どんなに重い荷物を背負ってもどこまでも歩いていけた。どんなに疲れていても一晩眠れば回復してた。足が上がらない、息が切れる、体が重い。

天気予報

風を感じて天気を知る。山から離れてしまっては、その勘も働かない。未明の雨音、再び眠りに入る。すっかり腐って午前中を過ごす。すると、午後からは雨上がりの青空。地団太を踏んでも、もう手遅れだ。とりあえず登山口までいってみる、そこで判断するべきだ。例え悪天で撤退を余儀なくされても諦めがつくというもの。